2023年3月25日土曜日

次の分解はこれにしようかな?

 今年に入り、フィルムカメラをいじりだしてから、またカメラの病気が再発してしまっています。私のカメラの病気とは、撮影だけでなく、分解なども含まれます。

先に分解して使えるようになったカメラは、私の記念すべき初めて買った一眼レフカメラであるRICOHのXR-Sです。土浦市の今はないイガラシカメラで中古品を安く購入させていただいたのでしたね~


 長い時を経て、今でも動く姿に戻った我がXR-S。

今のデジタルカメラと違って、あの当時はフィルムと現像代で撮影を重ねれば重ねるほどたくさんのお金がかかったので、どのようにすれば狙った通りの写真が撮れるのかを頑張って考えながら撮影したのでした。

XR-S自体は中古で1万円程度と格安でしたが、撮影でフィルム1本ごとに2千円位はどうやってもかかってしまったので、あっという間にお小遣いは無くなってしまうのです。

 

さて、本題に入ります。

次はこれにしようと思います。

PENTAX MEFです。 

このMEFは、MEスーパーというカメラを母体としてAF機能を追加したカメラです。
 ミノルタが画期的なAF機能を搭載したα7000を発売し、αショックと呼ばれた社会現象が起きる前の、カメラ会社各社がいろいろなオートフォーカス機能を追加機能的に商品化し始めたころの商品です。

オートフォーカスを機能させるためには、この専用のレンズであるSMC PENTAX AF ZOOM 35-70mm F2.8が必要です。 

ピント合わせのためにレンズを動かす電源をレンズ側に搭載しているために、レンズの下側がバッテリーケースとなり出っ張っています。そして、その電源を入れるスイッチもある。カメラの電源だけでなく、こちらの電源も入れないとAFは作動しません。


 ここに単四電池が4本入り、6Vで作動します。

現在のカメラでは、基本的にすべてオートフォーカスがついていて、自動又はシャッターボタンをちょこっと押すとピントが合うようになっています。

 このカメラの場合は、①カメラの電源を入れ、②レンズ側の電源を入れ、③レンズのAFボタンを押さないと作動しません。


 AF駆動はレンズ側で行うが、ピントの検出はカメラ側で行うから、カメラマウントには信号ピンが新設されています。後のPENTAX KAFマウントと呼ばれるマウントのAF駆動用カプラーがあるところに、その信号ピンが設置されている。

それぞれが両立できなかったのは、それ以前にカメラに自動露出化の波があり、各社ともレンズの情報を伝達する連携装置をマウントに設置したのですけど、PENTAXの場合は下の画像のレンズマウント真下のねじから対照的に、左側へ同じようなレンズ情報ピンを設置したから、その後のオートフォーカス並みの到来時にAFカプラーの設置場所がなくなり、MEFの信号ピンは将来的に使わないと判断して引き換えに無くなったようですね。

上側に場所があるじゃないかと思われるかもしれませんが、マウント内側に見える絞り連動レバーの装置がその辺に設置されていたのです。

ミノルタ(現ソニー)やニコン、キャノンなどのメーカーが軒並みマウント内側に情報伝達の信号ピンを設置しているのに対し、PENTAX(現リコー)はマウントに設置して製造コストが高くなる根本的原因は、この当時の規格を少しずつ引きずっているからなのでしょうね。KAFの次にマウント内側にピンを追加したKAF2という上位互換性がある規格が出来たのだから、やれないことはなかった。当時の各社の事情がそれぞれ今の一眼レフのマウント規格に連綿と続いているのですね~

 

なんかPENTAXに対してマイナスな感じに書いてしまっていますが、後のカメラにずっと採用させ続けた画期的な部分もあります。

それがこれです。

カメラのミラー後ろにもう一つミラーを設置して、ファインダーとは別な場所でオートフォーカスのためのピント合わせを行う測距をする。

これがなければ、フィルムカメラでこの後何十年も続くAFのピント合わせが出来ません。

ミラーの下側には、測距用の素子がむき出しで設置させています。

ミノルタのαシリーズ以降に主流となっていく位相差検出型のオートフォーカスとは違うからですね。位相差って、ぶっちゃけて言うとマニュアルフォーカスカメラの中央にあるマイクロプリズムで線のずれを見るように、被写体のパターンがどの位どっちにずれているかを見て判断しているという事です。そして、このMEFで採用されているコントラストAFって、同じマニュアルフォーカスカメラの周辺のこまかい粒々の部分で、一番くっきり見えるところにピントを合わせる感じです。

人間は無意識に見ているものに焦点を合わせるが、機械だとそれを論理的にプログラムを組んで実行させなければならんから大変ですね。

最近のデジカメとは違って、この当時の数百円の電卓並みの装置では、出来ることが限られる。


そんなこんなを、このカメラを分解しながら巡っていこうと思います~


 

 

0 件のコメント:

コメントを投稿