2023年5月28日日曜日

SPECIALIZED ALLEZ SPRINT部品交換開始! その2

 さて、前回の投稿で、ケーブルを通し終えて一つの峠を越えたと思ったのもつかの間、大問題が発生!!!

 

 ALLEZの説明書を見ながらヘッドセットを組み立てていくと、growtacのEQUALディスクブレーキに付属のハードタイプアウターケーシングでは、ステム部分のケーブル曲げ角が急すぎてハンドリングに影響が出てしまう。



 ブレーキの取説によるとフレーム内でソフトタイプのアウターケーシングに接続させるらしい。ただ、私のALLEZは、ハードタイプのアウターケーシングがスルスル動くほど取り回しが良くない。


 スルスル通せるソフトタイプの方は、4.83mm。


 ハードタイプの方は、5.08mm。その差0.25mm。

ハードタイプは、外側にらせん状に線をまきつけている分太いのでしょうか?

それともう一つ、その線の形状が表面の凸凹に表れていて、ただでさえフレーム内で曲げにくいアウターケーシングが、パイプ溶接個所のパイプ切断面で引っかかりやすくなっている。

フロントブレーキのアウターケーシングも、ブレーキ直前の外に出す部分で、ここの曲がりが鋭角なために、ハードタイプのアウターケーシングは、そもそも使えない。

 


 ということで、EQUALブレーキの取説では、本来の性能を発揮させるためになるべく多くの部分でハードタイプのアウターケーシングを使用するように注意書きがあるが、根本的に無理です。

 

このような理由で、ブレーキのアウターケーシングを純正製品から変更せざるをえません。また、スーパーレコードのエルゴレバーを使うから、ワイヤー類もカンパニョーロの純正品である12スピード用のCG-FRD700シフトケーブルセットを使おうともくろんでいましたが、そのシフトケーブルセットには、短いアウターケーシングが3本入っていただけでした。1万6千円もするセットで、なぜそんなにけちる?

カンパでは、機械式のグループセットはワイヤーをフレーム内に通すことを推奨していないのか? そういう人は電動変速の方を買えって事?


という事で、超えたと思っていた峠は、実は峠ではありませんでした。

その先にも上り坂は続いています。知らない道を走っているとよくある事ですよね~


アウターケーシングを再検討します!

 

 

 

 

 

 

 

2023年5月27日土曜日

SPECIALIZED ALLEZ SPRINT部品交換開始! その1

新しい愛車のALLEZをフレーム単体までばらしました。

いよいよ組み立て開始です!

長年使ってきたカンパニョーロをこのALLEZにも使用します。

BBカップはBSAタイプのこれ。TOMMASINIはイタリアンタイプなので、同じBBカップでも締めこむ方向が違うので、その点は気をつけねばなりません。

そして、コンポーネントはスーパーレコードを使うのですが、BBはレコードタイプの内側に防塵防滴シールがあるものを組みます。


 コンポーネントはスーパーレコードを使うと言っておきながら、フロントディレーラーは9100シリーズのデュラエース。( *´艸`)

左がデュラエースで右が105のFDです。

デュラエースのほうが細かく肉抜きや素材変更で軽量化がなされています。ただ、機能的にはなんら変わりはないので、25グラム程度の軽量化と最高の部品を使いたいがための組み換えということですね。




 リアディレーラーもデュラエース。

 こちらも60グラム程度の軽量化。前後のディレーラーを合わせても100g弱の軽量化というメリットしかありません。


ここでようやくスーパーレコード登場。

私は5アームのほうが好き。もう10年位前のコンポーネントです。私のTOMMASINIにも年式違いの5アームクランクがついています。クランクとBBでシマノ105から150グラム程度の軽量化。

BBカップを組付けたついでに仮に取り付けてみましたが、まだまだ内装のワイヤー類を組み込んでいないので、 いったん外します。


ブレーキはGROWTACのEQUALディスクブレーキです。

そう、11速フルメカニカルワイヤー仕様のALLEZ SPRINT!

 

 ブレーキ本体はフレームに仮組み立て。

その状態で、付属のブレーキアウターケーブル2種類のどちらをどのように使用していくのかを検討する。メーカーではブレーキの利きに影響するので、できるだけハードタイプを使用する部分を多くするように推奨している。

 


EQUALブレーキセットのインナーケーブル。

一応メーカーではニッセン製と記載していましたが、なぜかニッセン製のNマークがない。

ニッセンのHPでは自社製品はタイコの部分にNマークが入っているって書いてあったのに。。。OEM用ではNマークなしも製造しているのでしょうね。


 試行錯誤してブレーキワイヤをフレーム内にどのように通すべきかを試しました。

そして、私のALLEZは案内のために、ダミーのブレーキケーブルをはじめに通しておくのがベターと思われます。

 ヘッドチューブ側からワイヤーを通してきます。

そして、BBのところでつかえたら、ワイヤーの先端をリヤブレーキが取り付けられているチェーンステーへと誘導。ALLEZはBB部分が二重構造になっているから難易度が高いんですよね。(~_~;)

いちおう、ここでの作業性を考慮してか、大きな穴が何カ所か空いていて、そこから内部を照明することができます。


ディスクブレーキのホース出口近くまで通ったら、今度はそこからワイヤーを吊って引っ張り上げます。イライラせずに根気よくですね~

 

ワイヤーを引き上げたら、今度はそのワイヤーにリアディスクブレーキ側からアウターケーシングを通して、いよいよアウターケーシングをフレームに通していきます。

 なぜこんな手順を踏むのかというと、アウターケーシングを通した際に、このBB部分でつっかえてその先まで通せないからです。ここでインナーワイヤーをガイドとして使うことで、アウターケーシング先端部分をダウンチューブ側へ導きます。BBでつかえたら、ワイヤーのテンションを張って、先端の向きを変えてやります。

ちなみに、EQUALディスクブレーキセット付属のハードタイプのほうは、アウターケーシングの表面が凸凹しているために、溶接されたアルミチューブの断面部でもつかえやすく、さらに難易度が高いです。


 そして、フロントディレーラーのケーブルは、ディレーラー側からガイドのケーブルを通しておきます。

 


 フロントのアウターケーシングには下の画像上側にあるケーブルガイドを先端に取り付けるのですが、このケーブルガイドをBB内側で穴に通す必要があります。その穴は、ケーブルガイドの外側の金属コイル部が止まるように段付きになっていて、しかも両チェーンステーの真ん中からディレーラー方向に弧を描いています。

 


 だから、単にこの穴に突っ込んだところで絶対に反対側に出てはきません。

なので、ディレーラー側からワイヤーで誘導する必要があるのです。


最後はリアディレーラーのアウターですが、これは先ほどのブレーキアウターと似た要領です。ちょっと違うけど。ガイドのワイヤーをディレーラー側から入れていって、通したら今度は同じくアウターをディレーラー側から入れます。BBのところでつかえたら、ワイヤーにテンションかけてつかえているアウターケーシングの先端向きを変えてやります。


これで、一番めんどくさいワイヤーをフレームの中に通す作業が終わりました。

あとは、ダウンチューブ内でアウターが音を出さないように、消音材のチューブ3本を各ケーブルに通してあげます。(作業性を考えて、乾生潤滑剤のドライルブをチューブ内に吹き付けておくと楽ですよ。)

最後に、フロンドディレーラー側のアウターケーシング先端にケーブルガイドを取り付けましたが、せっかく通したケーブルガイドも、何かに固定されていないために抜けやすいです。組付けが終わるまでは外れないようにケーブルが抜けぬよう固定しておきます。抜けたらまた通すのが面倒ですからね。(-ω-)/

これは、後々の作業でも注意しなければいけない点ですが、最大にハンドルを切った際に、このケーブルガイドが引っ張られて動かないようにアウターケーシングの取り回しと長さの調整に注意が必要です。


ということで、ひと段落です~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2023年5月22日月曜日

SPECIALIZED ALLEZ SPRINT部品交換準備 その4

前回に続いて、フレーム単体までばらしていきます!

ステムを押さえているアンカー。

フォークコラムの一部に負荷が集中しないように、アンカー下側へ支持部が伸びている。

過大なストレスがかかっても、コラムがぽっきりいかないように工夫しているんですね。

なので、重量も57gとかなり重い。

ヘッドセットはシンプルで普通。

上下のベアリング込みで68g。


 これは、ワイヤーをチューブ内に通す際、カチャカチャしないようにチューブへ通す消音材。それと、フロントディレーラーケーブルをBB下へ通す際のハンガー下小物。

足しても25g程度。


 ディレーラーハンガーが14g。

シマノのダイレクトマウント出来る105リアディレーラーが取り付けてあったが、ハンガーは共通仕様なんですね。


 

あと、ALLEZ SPRINTはフロントディレーラーハンガーが取り外しできるようになっていますが、ねじが固かったので外すのを止めました。外す必要ないし。。。

 

それで、フレーム単体になったので、重量を測定してみます。

フレーム重量は、1.505gです。(チューブをあとで通す際に、簡単に通せるようワイヤーを通しているから、ワイヤー3本、約45g込み)

計算すると、SPECIALIZED ALLEZ SPRINT COMP サイズ54のフレーム重量は約1.470gとなります。

ネットを見ていると、TREKのEmonda ALRの2023年モデルが1.205gなので、ALLEZの方が265g重いことになります。

結構な差になりますよね。(;^ω^)

ちなみに、カーボンフォークはコラム未カット状態で約390g。

こちらはほぼEmondaALRと一緒です。

 

ALLEZのフレームを観察してみます。

先ずは ヘッドチューブ。

1枚のアルミ板を加工して作っているという事で、合わせ目には溶接の肉盛がこんもりしています。SPECIALIZED的には、パイプを垂直に近い形で溶接すると、負荷がかかる部分であるから強度的に不安定要素が増して、よろしくないという判断らしい。負荷があまりかからない部分へ溶接個所を移動しているといっても、平らな板同士を線でつなぐことには変わりはないために、そこから破断しないようにロウ材をこのようにてんこ盛りにする必要があるんですね。ここはEmondaと比較して重量より不安定要素の解消を狙った部分かな? この肉盛りを含めても、ALLEZの方が重量有利なのかな?(製造方法の違いでどれだけ重量が違うかはわかりません)


 

ここはEmondaと一番違うところですね~

BBのところが二重構造になっています。



 BBカップを取り付ける部分を囲い込むように、それぞれのチューブをくっつけています。

フロントディレーラーはBBの下側を、リアディレーラーケーブルとリアブレーキはBBの上側を通ります。

ワイヤーを完全に内装するというポリシーを感じますね。

もっとも、もっと作りやすくするなら、骨格をアルミチューブとリブで作って、ケーブル類を通す外側をプラスチックのカバーにすればいいんじゃない?って思ったりもしますけど。ただ、UCIのルール的に空力改善のカバーがダメってなると、こうしなくちゃいけないのかな?

 Emondaは、この部分をワイヤー類外側通しにしてあって、重量と空力性能、価格のバランスをどの程度にまとめるかが、メーカー間で違いが出ているなと感じます。

また、シマノの105Di2電動コンポなんかを使う場合は、Emondaの場合採用しているBB径が大きいので、 実質的にケーブル内側通しが出来るんじゃないかって気はします。

Emondaは、シートチューブがカムテール形状ではなくて、シートポストが一般に採用されている規格のものが使え、ALLEZのTarmac SL7共通の170gのものではなく、もっと軽量なTOMSONのマスターピースなども使えます。(そこまでお金をかけられるなら、確実にもっと軽く出来るカーボンフレームを買えって言われそうですが。。。( *´艸`))

ということで、今回までで完全にばらし終わりました!

準備完了です。

次からは、組み立てを開始します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年5月19日金曜日

SPECIALIZED ALLEZ SPRINT部品交換準備 その3

さて、いよいよALLEZをばらし始めます。

このロードレーサーを乗れなくても、TOMMASINIのVelocistaがあるので、ゆっくりと時間をかけてばらします。

 

先ずは、自転車の重量を測ってみる。

SPECIALIZED ALLEZ SPRINT Comp。

サイズは54で、ペダル無しの総重量は8.64kgです。


からの~

チェーンが237g

サドルが268g

シートポストが171g

シートポストクランプが20g

Fスルーアクセルが53g(工具無しで回せるタイプを使用)

こんな感じで部品を測りながらフレーム単体までばらしていきます~




2023年5月18日木曜日

SPECIALIZED ALLEZ SPRINT部品交換準備 その2

 ゆっくりとすすめている計画。

 

今回は機械式変速装置のワイヤーです。


シマノとカンパニョーロとニッセンのワイヤーセットがあります。

シマノは、トップグレードのポリマーコーティンという処理がしてあるワイヤーを使っているのですが、天つゆにどっぷり浸かったえび天のように、衣がぽろぽろ剥がれてしまうのです。シフト自体に影響はないのですが、一番の売りの部分が機能しないという事は、使う意味がありません。

これはセカンドグレードのオプティスリックコートのやつ。


 若干青い色をしています。


これがカンパニョーロのウルトラシフト用シフトインナーケーブル。

型番的にはCG-CB009です。



こちらはニッセンのシフトケーブル。

この製品だけワイヤー直径が1.1mmです。実測では1.07mm。

シマノとカンパニョーロは公称値1.2mmで、実測1.22~24mm位です。



よーーくみると、より線の外側に平らな部分があります。線数も多く曲げた時のこしも弱めです。

これが外径部を円に近づけるために削った部分のようです。だから1.1mmになったのかな?

これがカンパニョーロの12S&13S用として売っているシフトワイヤーです。

型番で言うとCG-RD700です。 (従来のワイヤーが1本約900円に対して、これは約6800円します。1本でですよ!!!)

 違いは線の色。摩擦抵抗を低減するための処理をワイヤー自体に行っているようです。



とりあえず、簡単にワイヤーのスムースさをチェックしてみました。

直径20cm位にぐるぐる巻きにしたニッセンのシフトアウターへそれぞれのワイヤーを通して、引っ張った時の重さを測定。

シマノのオプティスリックは180g位。

カンパのCB009は130g程度。

ニッセンとカンパのRD700は80g位。

ニッセンは線の直径自体も小さいし、ちょっと有利なのはわかりますが、シマノはわざわざ処理した意味が解らないくらいの数値ですね。(;^ω^)

シマノを悪く言うつもりはないですが、シマノ同士の組み合わせなら結果が違うのかというと、傾向自体は変わりません。

しかも、シマノの摩擦低減処理はワイヤー表面へのコーティングで、昔のスチールフレームのようなアウターケーシングをあまり使わないケースだと、インナーケーブルのコートを傷つける可能性が高く、性能が長持ちしないのではないかと思います。

逆にカンパニョーロの12S&13S用は、10Sや11Sにも使えるし、クラシックなラグドフレームへも対応できる懐の深さがある。地元のイタリアには、パイプをつなげてバイクフレームを作る工房もまだまだ多いし、そういった部分も影響しているのだろうか?

値段がべらぼうに高価なために、本当に消耗品として定期的に交換することが出来る人がどれだけいるのか?という気はします。。。(*´Д`)

 あと、カンパニョーロのケーブルアウターは、あんなに固いのに5cmで曲げても性能保証しているようだ。


 ワイヤーをハンドルへ通す方法も2通りあるのも以前からの伝統。

 


 私のSPECIALIZED ALLEZ SPRINTって、5cmどころか3cm位だった。。。

カンパに変えて、このワイヤールーティングはやらないですけど、シマノはカンパよりワイヤー重いのに、この組み付けをやれるっていうのはすごいというべきでしょうね。

ここでもう一つ面白いのは、ニッセンのアウターって、線がコイル状に巻いてあるのです。ちょうどシマノやカンパのブレーキケーブルみたいに。ニッセンでは、コイル状に巻いてあるとワイヤーテンションによってコイル線の伸び縮みがシフト性能に影響しないように工夫してきたこと。だからこの取り回しでもすんなりバーテープが巻ける。逆にカンパはアウターを硬くして、インナーケーブルが通るところがひしゃげないようにしている。メーカーの考え方の違いでしょうか?

 

ケーブルはニッセンにしようかな~