取手市の取手駅すぐ近くにあるお寺です。
そんな立地のいい所に長禅寺というお寺はあるのです。
そのお寺の三世堂というお堂は、普段一般公開をしていないのですが、年に一回だけ公開する日があり、たまたまその日に時間が出来たので行ってまいりました!
取手駅前のちょっと小高い所にあります。
お寺って、〇〇山◇◇寺というように、ちょっと周囲より高い所を聖域にしているケースが多いですよね。
これは確か、霊場の八十八番。
一番もこのお寺です。
四国八十八か所巡礼をこの土地でも行った。新四国相馬霊場巡礼というらしい。
関東地方一円の坂東霊場よりもコンパクトに、この利根川周辺を巡礼地としたもので、江戸時代に流行ったアトラクションを作ったんですね~
今でいえば、スタンプラリーのようなものですよね。
さて、このお寺。
元々が平将門と縁が深い。
将門の勅願所として出来たらしいが、はかない平将門の一生と共に荒廃していった。
それでもご本尊を守っていた当地の人が再興し、江戸時代には坂東武者を尊敬する徳川家の意向もあって、それなりに栄えた。
霊山堂の柱には新四国相馬霊場の案内と共に、利根川七福神めぐりの案内も書かれている。
何時の時代もこのようなアトラクションは人々の興味を引くという事でしょう。
わたしも、利根川沿岸に広がる霊場巡りを自転車で一日で完遂しようと計画練ってるし。( *´艸`)
はい~、錦の垂れ幕が飾られ、いよいよ一般公開です!
1階の入って正面。
正面の御本尊のまわりに坂東三十三か所札所の観音様がずらりと並んでいます。
ここの建物は栄螺堂様式と言われているようですが、会津若松にある栄螺堂のようならせん状のつくりではなく、3層構造の建物内を壁伝い、手すり伝いに一方通行で巡るというもので、今でも混雑が予想される美術展などで館内を巡るのと同じような方式です。
貝のサザエを思い浮かべると???となります。
堂内の階段。
内側を巡りながら上の方に進んでいき、登り切ったら外側から降りてきます。
一番上の階、西国の巡礼は、正面に八十八番と書かれていますが、全部で三十三の観音様プラス予備に1体有りです。
予備というのは、三十三番の後に1体だけ何の説明もない観音様が何気なく鎮座されているからです。
江戸時代って、一般的に旅行が制限されていたし、そもそもお金持ちでなくては旅行が出来なかったのですから、庶民からすれば少しでもご利益にあずかりたいという事でこのようなものが出来たのでしょうね。
お堂でなくても、お寺や神社の敷地内に観音様やお地蔵さまが並べられて、それを順番に巡るとお遍路さんをしたのと同じご利益があるとされるものは各地にありますよね~
冷静に考えると、お金や時間、体力を使って巡礼したものが、こんなに簡単に同じ効能が得られるってずるいですよね。本当は、是が非でも神や御仏にすがるという概念ではなく、どっちかというと娯楽的な要素が強いんでしょうね~
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