2012年7月15日日曜日

恋するトマト

地元茨城県を舞台とした映画です。
主人公の野田正夫さん、40歳になっても結婚が出来ない農家の長男です。
一応、私も農家であるのですが、この部分突っ込みを入れておきます。農業は確かに人気が無い職業です。それは、一言でいえば大変だからです。相手が植物なので、収穫まではサラリーマンのように決まった休みは無いですし、サラリーマンと違い収入が安定していません。サラリーマンは月給契約がほとんどだから、例えば1日8時間働けばその対価は保証されています。しかし、農業の場合は最終的な品物の売価に左右されます。下振れする場合が多いし。
故に、結婚相手として考えた場合に敬遠される。農家だからでは無く、その人が農業で安定した収入を得ている場合には、特に敬遠まではされない。

私の周辺では、結婚できない人は確かにいます。しかし、それ以上に離婚した人が多い。農家でという事では無く、サラリーマンとか様々な職業をひっくるめて。理由はいろいろあるのでしょうけど、一言で言うと、生活出来ないからという事があるようだ。農家じゃなくたって厳しいんですよ。

ストーリーを端折っていってしまうと、結婚できない正夫さんは、知り合ったフィリピン人と結婚しようとします。そして結婚詐欺にあう。
しかし、結納金納めに行ったフィリピンで、別な良い女性をみつけてハッピーエンド。

私の近くでも結婚詐欺にあった人を知っていますが、これは外国人だからとかフィリピン人だからいけないのではなく、知り合った場所が悪い。まじめに生涯を共にしようという人を選ぶのに、水商売関連の場所で選ぶのは良くないでしょう。男女の間柄を商売とするところで。商売を差別しているわけではありません。ここであったいきさつを聞くと、たいがい男性側の勘違いが原因です。

フィリピンで詐欺に気付いた正夫さん。派遣会社(じゃぱゆき)の社員として働き出します。
一時期社会問題になり、フィリピン人が日本への渡航がかなり困難になりました。しかし、実際は今でも人身売買は盛んです。今時はダンサーなどの興行用ビザを利用しないようです。
実は私、昔フィリピンに駐在さんとしてある製造業の会社で派遣され、数年働いていたことがあります。その時にビキニバー(ビキニのお姉さんが接客するお店)やカラオケバー(ホステスが個室で接客するお店、日本で言うカラオケは現地でファミリーカラオケと言い、全然違う代物)で女の子に聞いた話だと、違法ですが偽装結婚や日本人の親族(認知された娘)という事で渡航するらしい。よって、数百万円の多額の費用がかかる。だから、日本のお店で期間を決めた労働契約をするのだとか。
だから、結納金もらった位ではあしが洗えるはずも無く、結果的に詐欺と思われるような事件につながる。それが女の子にのぼせてしまった日本人には解らないのだ。

そして、最後の場面。フィリピンの女の子が単身日本に渡航し、正夫さんに会いに来る。
これもあり得ない。
上記でふれたじゃぱゆきさん問題が過去にあった為、フィリピン人が日本に渡航することは非常に困難です。お金持ちは問題ありません。
それは、日本大使館にビザ申請をする場合、身元保証をする必要があるからです。
身元保証とは、簡単に言うと日本で不法労働をしない裏付けです。
それに必要な書類は、渡航する人の銀行預金高証明書(渡航に十分な金額があること)や渡航先の受け入れ業者又は人の情報と所得証明書、行動計画書、緊急時連絡先など。
まるで、仮出所した犯罪者のようですよね・・・・・
この場合で言うと、正夫さん以外の日本側受け入れ者が必要。身売りで無いなら、フィリピン側でお金持ちの人の援助の元、日本観光ツアーに参加するという方法もあるが、そんなお金持ちの人がいるとは思われない。


突っ込みどころは多数ありますが、それが逆に日本とフィリピンの問題提議になっているとも考えられます。

皆さんはどう思われますでしょうか?

0 件のコメント:

コメントを投稿