海外から商品を購入すること。
わたしにとっては、今から約30年位前のL.L.Beanというアメリカの販売店が最初であったと思う。その頃、本格的なアウトドア用品を扱うお店はほとんどなくて、そのようなものが欲しい時には、登山の専門店で山屋さんが使うようなものを購入するか、スーパーマーケットの日用品売り場にあるようなちょっとしたバーベキュー用品がホームセンターにあるくらいであった。今時のホームセンターのバーベキューやキャンプ用品の充実度からすれば、想像できないくらい貧弱な品揃えだったんです。
今では通信販売もネット経由で簡単になりましたよね~
とはいっても、リスクもかなり高かったりします。
先ずは、そのお話を先にしておこうと思います。
約15年くらい前の事。
私は自転車の部品をイタリアの販売店からネット経由で購入しました。
コンポーネントと言われる部品で、自転車の駆動系一式がセットになったもの。
ただこれが無事に到着しなかったんです。
手元に届いて開封した時には、中身がタイルの破片でいっぱい。。。ゴミが入っていたんです!
直ぐに販売店と輸送会社のDHLにクレームを入れました。
販売店は、ちゃんと発送したので輸送途中の事故だから、DHLに保証してもらえとの言い分。DHLは、社内調査の結果、当社に落ち度はなかったので、損害賠償は出来ませんとのこと。初めからその品物が入れられていなかったんじゃないのかと言われましたね。
結局販売店も内容物の相違を認めずに、私だけが損をしたという結果になりました。
そして今回の話に戻ります。
海外に住む友達が自転車好きで、クリスマスプレゼントに自転車の部品を送るというお話。
日本のSHIMANOというメーカーが作っている自転車のコンポーネント。
ロードレーサー用で最新のDURA-ACE Di2。
あけてみる。
こんな感じです。
なんでも、今年はシマノの創業100周年記念という事で、コロナ過のご時世ではありますが、何が何でも売りたかったのでしょうね。
初回特別パッケージで、全世界同時販売。
しかも、供給数がとても少なくて、この初回ロットが買えないとその次の供給は自転車の完成車メーカーにも部品を供給しかければならない都合で、3か月くらい後になるらしい。
クランクは、ブレーキローターやチェーンと共に別の箱に入っている。
問題は、このような貴重な品を無事に届けられるかという事。
この自転車の部品は、電動でギアを変速するシステムで、昨今国内の宅急便でもかなり規制が厳しくなってきたバッテリー輸送の問題も絡んでくる。
DHLホームページ
とりあえず、サプライズではないので、友達が受け取りがしやすいいつも利用するDHLをチョイス。
私個人は、過去に苦い思い出があるから利用はしていませんけどね。。。
DHLのホームページを参考に準備開始!
- プロのように梱包する
- DHLの梱包アドバイスをご確認ください
- 海外発送できるものとできないものをご確認いただけます。
- 荷物の補償を検討する
もうこの文章を読んだだけでくじけそう。。。。
プロのように梱包するって、いったいどのようにするかが、未経験者にはわからない。(私自身は仕事で海外への発送をやっていたこともあるので、全くの素人ではありませんが)
アドバイスなどを一通り読んではみたものの、素人には逆に不安が増す内容で、だからと言って実際に梱包を代行するようなサービスなどはない。一言で言うと、
うちの会社は運ぶだけでその他はそっちの責任でやれ
という事です。
ちなみに
その2-出荷書類を準備する
発送に必要な書類は必ず同梱してください。
- 出荷ラベル - MyDHL+を使ってオンラインで作成します。
- 税関のインボイス作成が必要な場合があります。
- 現地の税関の規制により、追加書類が必要になる場合があります。
結局はDHLのアカウントを作ってラベルを作り、その他に必要な書類なども全て発送を依頼する側がそろえてDHLへ渡す必要がある。と読める。
これらを、DHLのHPを見ながらちゃんと理解して依頼する側が用意する必要があるのですが、出来る自信がない。。。
という事で、仕事を休んでDHLの持ち込み拠点へ出向いて、じっくりきっちり取り組みます!
要点だけを書くと、
1-梱包について
・梱包するためのカートンボックスなどの資材は売っていないし、ましてや梱包業務は受託していない。
・バッテリー規制で該当するかの合否は確認できた。DURA-ACEの自転車部品は、購入状態でそのまま梱包して発送が可能。ただし梱包した箱にバッテリーが入っている表示をする必要があるかもしれない。 (した方が確実) ただ、そのラベルはDHLでは持っているが販売出来ないので、依頼者が別な業者から購入して貼り付ける。
2-出荷書類について
・DHLのアカウントを持っていない人は、送り状などの必要な書類を関係機関から取り寄せて梱包箱に貼り付けなければならない。(DHLではその書類を用意できない)
・そのほか、日本と相手国の規制上、必要な書類はすべて発送を依頼する側が調べて用意する。DHLではそれらの業務を委託できない。
お話を伺いながら発送を行おうと思っていたのですが、ギブアップ。。。。
だんだんと、もしかして遠回しに一見さんはお断りですよと言われているように思えてきた。(*´Д`)
お金を払えばお願いできるというわけではなく、そもそもそういったリスクは初めから受け付けないという事なのだ。
失意のもと、DHLをあとにして、受け取る友達に書類の作成を依頼。。。
DHLのアカウントを持っていると、何故かそれらの書類が自動で用意できるらしい。
その書類を受け取って見た限り、DHLのHPにある「出荷書類作成」と一緒じゃん!
DHLホームページ さあ始めようから出荷書類作成
これは、代金支払いのためのクレジットカードとネット環境があれば作れます。DHLの職員から聞いた関係機関からの書類取り寄せは必要ありません。どちらもない場合は、確かに職員さんの言うような取り寄せが必要かもしれない。
その他、バッテリー規制で梱包箱に表示するラベルはどうするのだろう? 何の指示もされなかったけどDHLでやってくれるのか?(だから、実際にはDHLで売れないと言っていたバッテリーラベルを持っていたのでしょうけど)
後日、自宅へ集荷に来ました!
来たのはDHLの自社便ではなくて、提携している佐川急便の人でした。
そして、書類を作ってくれた友達や職員さんから聞いた、発送の際には中身の確認をするので、品物を梱包しないでおくというのは違っていた。
引き取りに来た佐川のドライバーの人は、梱包していない状態の荷物を見て焦っていた。
そりゃそうだろう。中身確認をしていたら1件当たりの集荷が数分では終わらない。30分くらいはみなくてはいけない。
早く梱包してくださいという事で、慌てて梱包する。。。。
多分15年くらい前のイタリアでも同じようなものだったんだろうな。実際は中身なんて確認せずに、品物は間違いなく受け取りましたって。
という事で、梱包箱と出荷書類一式を手渡し、後は無事に友達のもとに到着するのを祈るのみです。
このいきさつを想うと、不安ですけどね~