2019年4月13日土曜日

三陸鉄道への旅 2/2

車中泊で早朝目覚める。
そして、何気に三陸鉄道のHPチェック。

なんと、駅窓口営業時間が変わっている!
特別に早朝から営業開始をするらしい。
ということは、もう行かねば!

わたくしは釜石駅からの利用ですが、ここから始発を利用する人もたくさんいました。
相変わらず、初日のきっぷをめぐってひと悶着ありましたが、そのほかは特になにもトラブルなく和気あいあい。
ひと悶着の原因の人は、ネットでも有名な杖をついたマニアの方ですから、鉄道会社の方々におかれましては全く気にする必要はございません。お気になさらずに!

全線開業ということで、覆いが取り払われました!

わたくしは今回三陸鉄道として開通した部分を乗ります。
北と南はすでに運行していますから、今回はパスです。

ここでいう開通というのは、旧JR路線の部分が三陸鉄道リアス線として復旧され、南北を結んだ全部が同鉄道として全線開通したということです。

復旧前から何度もこの土地を通って観察をしていますが、復旧工事自体が困難だったということではない。要するにJR東日本が復旧したくなかっただけだ。
旧国鉄時代までに開通した日本各地の鉄道路線は、その地方路線のほとんどが赤字経営だ。国鉄が赤字削減のために民営化され、JRになり今に至っているが、基本的に赤字路線はなくしたいというのが会社として当然の方針である。だから、JR東日本の場合は天災で路線が被災した段階で国や地方自治体に復旧費用を見積り、ほかの交通手段へと転換を図っている。
鉄道路線の宿命ではありますが、自動車道路は揮発油税などのガソリンにかかる税金で公共交通整備されるけど、鉄道路線は事業者が使用する鉄道路線を整備しなくてはならない。これがバスなどと比較して明らかに不利な点ですね。そのコストを考えても残す価値があるかどうか? それが鉄道の存続分岐点となる。

私の考えではありますが、三陸鉄道として北と南を残すのであれば中間の旧JR区間を普及してつなげたほうが経営的には絶対有利だと思う。たぶんつなげたところで赤字経営に変わりはないであろうけど、利用価値は高まる。
沿線自治体として赤字経営が許せないということであれば、いっそのこと全部廃止してしまったほうが良いとは思う。なぜならバス転換をしてもその地域の住民の足としては問題ないであろうし、むしろ鉄道よりもより住宅に近いところにバス停を設置できるから、利便性や収益の面では有利である。


今回、開通とともに新しい車両も購入したんですね!
めちゃくちゃお金かかっています!


リアス線に乗り込み、宮古に向かう。
沿線の風景は今も刻々と変わっている。
一見、瀬戸内のような山と海、それに田畑や家々の風景が、都市部の新興住宅地造成地のようになっていく。津波対策のために海岸線の堤防で海が見えにくくなってきている。そして、国道もかさ上げ工事が進行中だ。
確かに災害対策は不要ではないと思うが、私の記憶に残る三陸の光景がだんだんと消えていく。
今、観光でこの地を訪れる理由としては、災害復旧の現場見学ということになるのかなあ? 皮肉で言っているのではなくて、実際にこれだけ工事しているところばかりの光景では、そうなっちゃうと思う。

鉄道ができた当時、全国的に国道といえども穴ぼこだらけの未舗装道路ばかり。
そんな時代であれば、鉄道路線はとても有意義でありがたい存在であったと思う。
ただ、その時代と今では条件が違う。もうすぐこの地にも無料の高速道路が開通し、仙台からあっという間に来ることができる。盛岡もですね。平均時速80~100kmはここの鉄道では無理でしょ?
そこを考えなければ三陸鉄道は今後も存続できないと思う。


宮古駅
ものすごい人でごった返している。ツアーの人も多い。
そのほか何割かが今回の三陸鉄道開通の関係者のようだ。
わたくしが住んでいる茨城県の茨城空港もそうですが、オープンしてからしばらくは関係者や視察目的の訪問が多いので、単純にお客さんとしてカウントしてはいけない。

今日は三陸鉄道の車両総動員で頑張っています!


平成の時代最後、そして今後地方の鉄道の在り方が問われる、そしてここでの施策が注目されて各地へ波及していくことになりそう。
そして気になるのが三陸鉄道旧南線のさらに南側。
気仙沼線の一部がBRTとしてバスに転換されている。
今後はそちらと比較される機会が増えることであろう。
バスは、鉄道の時代よりも本数が増えている。ただ、1本あたりの乗車人数はどうしても鉄道のほうが多いから、利用者が多い時間帯の増発という側面もあり、詳細に見ないと間違えが起こる。


国鉄民営化の時には、貨物と旅客輸送が別会社として分かれたが、第三セクターの民営会社であればバスなどで試行が多数行われている貨客混載輸送もやりやすいのではないだろうか?
国内で第三セクター最長路線を持つ会社として、全国に先駆けてやれることはたくさんあるので、ぜひにいろいろチャレンジを行ってほしい!

ひいては、JR各社がお荷物と思っている地方鉄道路線の在り方を、国も巻き込んで変えていくきっかけになればいいなあと思う旅でありました!











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