2019年2月14日木曜日

いばらき自転車シンポジウムを聞いてきました!

書こう書こうと思いながらずっと忘れていた記事。
昨年参加してきた「いばらき自転車シンポジウム」について書きます。(;^ω^)



会場は国道50号線傍にある茨城県総合福祉会館です。



会場を入って、すぐそこは県内の自治体が現在取り組んでいる様子をパネルにしたものが飾られていました。



なんでも自転車の活用を推進する法律が出来たとかで、それがためにいろいろな取り組みが進んでいるようだ。元々サッカーや野球のようにスポーツ人口が多いわけでもないのに、子供の頃から身近な道具としては使用してはいるものの、なんで急に日本全国で環境整備にお金をかけ始めたんだろうなと不思議ではあった。それがようやく納得いった。法律が出来て、お金がおちるようになったからなんですね!



で、シンポジウムが始まるので会場のホールに移動。
しかしながら、会場での模様は録音や撮影禁止なので、シンポジウムから1か月後に茨城新聞の記事になった内容を交えつつ私の考えを綴っていきます。

事故のない社会
・知識としてルールを理解している人は多いが守られていない実態がある。
まあ、それを言ったら自動車はどうなんだって話ですよね。運転免許を取得するためには、運転技術と共に運転するための知識が十分にあるかをテストされて、合格した者のみが運転を許可される。
結局のところ、いろいろな人間がいるから事故が起こる。
それは、車を長く運転している経験者であればわかる事ではあると思うが、自転車は自動車の運転資格を持たない、それに社会での経験値が少ない子供でも乗ることが出来る道具です。
現在のところは乗り方と自転車の走り方に関しての交通安全指導を、警察や自転車関連の協会などが行っているが、それは乗車技術や自転車の交通ルールの最低限の事であって、それ以上は各人が経験値として乗りながら覚えている状態であろう。ルールを守らないと事故の確率が高くなるかもしれんけど、守っていても事故にあう事もある。
自動車であれば年々安全性が向上し、人的被害は減少傾向であるかもしれないが、自転車の場合はちょっとしたことでも大きな被害になる可能性が高い。車は免許更新時に事故映像を見せられて教育を受けるが、自転車の場合はまだまだこの部分が非常に弱い。
自転車だけでなく、自動二輪車(オートバイ)や自動車だってみんな同じ。
自分が運転するもの以外の動作やルールを理解していなくては安全運転にはつながらない。例えば、自動車を運転していても、大型のトレーラーやダンプ、オートバイや自転車がどのような車両特性を持っていて、どのような運転をするものなのか? それを考えて予測しながら、空気を読みながら運転しなくてはヒヤッとすることがままある。だから自転車も自転車向けの限定された交通ルール教育だけでは全然足りないのだ。

都市環境の形成
・人を中心とした空間の再配分
車を優先とした都市交通から、歩行者、車いす、自転車や普通自動車、バスやトラックなど、すべてが対等な関係の構築。
シンポジウムでは都市空間の整備例として金沢市を紹介していた。
私的にはもっと身近な宇都宮市辺りと比較してもいいと思う。
宇都宮市は国内最高ランクの自転車レース、ジャパンカップの開催都市です。ちょっと前からプロの自転車チーム 宇都宮ブリュッツェンも活動を開始していて、それと同じくらいから自転車の街としていろいろな設備を作っている。
隣の県の元は城下町という共通点はあるが、車で走ってみるとわかるが都市計画が元から全然違って、水戸市の方がずいぶんと走りにくい。だから、金沢市や宇都宮市を先例として勉強するのはいいが、真似をするだけでは失敗するであろう。
水戸市で一番最近整備した道路。この水戸駅南口側にある水戸市役所周辺部。その辺を見てみよう。

 市役所にある駐輪場。
金属パイプが1本あるだけ。
これは、大掛かりな前輪タイヤを挟んで立てかけておくお金のかかる設備を置くより全然いいと思う。このパイプにチェーンロックを通して自転車の前輪を固定しておけば盗難しにくいと思う。

 その正面の道路。
自転車が走る通行帯が新設された。
まあ、作っただけましですが、この辺は他の道路と一緒で配送業者の車両や営業車の路駐で真っ直ぐ通れるとは考えない方がいいでしょうけどね。(;^ω^)
水戸駅北口前の国道50号線も、道の両脇にマンションが出来たせいで、以前よりも宅急便関係と思われるトラックの路上停車が格段に多くなってきた。だから、車はそれらを避けて走っているが、この市役所前の通行区分と同じような道路の再分配をしてしまうと車の通行帯側に飛び出す危険が増えてしまうため、速度差を考えるとかなり危険。歩道側を歩行者と自転車通行帯表示に区分けしたほうがよいと思われる。大通りは信号あるところまでいかないと反対側に渡れないので、自転車は一方向には走れないと思ったほうがよい。ルール上は車線の端を車と同じ向に走らなくてはいけないのですけどね。。。
その辺は現状を分析して最適な方法を選ぶべきで、一概に決めてしまわないほうがよい。

さすがに最近整備したところは自転車の事を考えてあって、路肩のコンクリート部分が狭い。

 歩道との境目も以前は1cm以上ある段差があったのですが、今はこのような斜めの傾斜になっている。しかもそこは点字ブロックがちゃんと設置してあって、白い杖を持った人や車いすの人にも配慮が見える。茨城大学の有賀絵理講師(電動車椅子使用者)もたまにハンディキャップ者目線で水戸市の道路をチェックしているのを見かけるので、そういうのも生かされているのかなあと思われる。

ただ、数十メートルちょっと離れた古い道の方はこんな感じ。
雨水を排水するところをよく見ると、自転車のロードレーサーであればタイヤをとられてしまいそうな感じだ。そういうのをわからない車が横を走っていると、急に何故か自転車が飛び出してきたと思うであろう。自転車のそういう特性を知っているドライバーであれば問題ないが、普通の自動車運転者はわからんでしょうね~((+_+))

水戸駅南口から千波湖方面に向かう道路。
自転車走行区分は表示してあるが、路肩を走るのは工事車両が落とした砂利やいろいろなごみが溜まっていたり、コンクリートとアスファルトの部分にはわだちもあり、さっきの格子も所々あり、自転車がその部分をまっすぐ走るのは駐停車車両がいなくとも意外と大変なのだ。

市役所の区画とその他区画では、こんな感じで違う。
元々空間に余裕が無い場合は、車道に自転車通行帯の表示がしてある。
そして、先ほど説明したように路肩の部分には目の粗い格子が見える。
車から見るとなんで自転車は端っこを通らないんだと思う事があるかもしれませんが、そもそも端をまっすぐ走ることが出来ない部分も多いのです。

参考に大工町から茨城大学方面に向かう国道123号線を車で走った時に通行風景を撮影してみました。とっさにノーファインダー撮影したから写りが雑なのはおいといて。。。
街路樹とその下にアジサイが植えられているのが見えます。今はきれいに刈られていますが、この刈込をするのは冬です。つまりは、手入れのコスト削減の為に春から秋まで勢いに任せ伸び放題で、道路側は大型車の車体にぶつかるからその形になっています。そして、その付近のガードレールにはのぼりも見えますが、それも曲者で風向きによっては道路側に出ています。元々の空間に全く余裕が無い。
この辺は、自転車は車道を走るなら車と一緒の車線、歩道では歩行者と一緒の部分になり、区分けすることは困難です。現状でも自転車は、歩道を走ると車の出入りする部分などでは段差が大きく不快だし、歩行者がいるとなかなか抜かせないので車道に出たくて、車の通りが少なければ車道に出てくるし、車道も狭いからバスなどの大型車が通るとすぐ後ろをくっついて走られるのでそれも不快だし、横すれすれを抜かされるのも怖いのでそういう時は歩道に入って、ちょろちょろと走らざるをえない。
この辺は周辺に住宅や学校も多く、車の右左折も頻繁です。なので、シンポジウムで例に挙げていた金沢市の1車線潰して自転車に分配するのもどうかなと思う。
やるとしたら、ろくに手入れも出来ない街路樹を全部潰して歩道を広げ、車道と歩道の段差を市役所のあの斜めのブロックにするのがいいかな?


健康長寿社会の実現
・健康な体を保って寿命を全うすることが出来る社会をつくる
人間だれしも年齢と共に能力が衰えてくる。足腰が弱くなって動けなくなってくると、加速度的に体の能力が衰えるようになってしまうので、普段から長く健康であるための継続的な運動を行える環境整備に自転車を活用する。




(この人はサイクリングが趣味で、いろいろな所に行っているらしい人です)



これはね。。。。いろいろな所が連携してやんなくちゃ難しいですよね。
先ずは、高齢者が使用に適した自転車が無い。
ふらつくから2輪車は危険だ。3輪で停まった状態でも倒れないのがいいと思う。そういう自転車はあるけど、車輪が小さく段差を良く拾ってしまうので乗り心地は良くないし、そんな感じだからハンドルもとられやすい。原チャリでもスクーターよりカブの方が乗り心地良いでしょ? せめてタイヤは太くエアボリュームがほしい。そして、クランクペダルもあんな大きな円を描くようなものでは年寄は回せないでしょうね。階段を上がるのも大変なくらい足が上がらない人多いから、ママチャリのクランク長165mmの半分くらいでなきゃ。今の時代は電動アシストできるから走るのはそれでも問題ないでしょう。
それと、電動アシスト有でも無しでも車速は15km/h以上は絶対出ないようにする。どこかの省庁の大臣になった方が自転車で大けがして仕事に支障を出してしまいましたが、交通事故の原因分析なんかと一緒で、速度をもっと抑えていればこれほど大きな事故にならなかったのにと常に言われる。誰しも年齢を重ねると能力の衰えが出るのは仕方のない事であるから、歩く速度の2倍程度で近場の用事足しは我慢してもらうほかない。
とりあえず、この道具あたりから頑張ってもらえれば、その他の環境は利用者が多くなればそれなりに進むと思う。
趣味は人それぞれ、別に自転車以外でも好きなものをやればいい。

あっ!
あと気になった事がありまして、大都市ほど健康寿命が長く田舎は短い要因は、車に依存した社会だからと言っていたこと。それは一概に言えないのではないかと思う。というのは、住環境にしたってかなりの違いがある。お風呂やトイレに行く際の気温差による脳卒中リスクなど、都会の方が少ないと思う。天気予報で茨城県南部の我が家がー6度になるような日でも、埼玉や東京の都心部はせいぜい寒くても―1度程度。ヒートアイランドは冬でも効いているようだ。
今の社会では一つの要因を改善すればその効果が目に見えて現れるほど単純ではないと思う。

サイクルツーリズム
・自転車活用推進法は、国全体で自転車を盛り上げていきましょうという法律。

まあ、法律が出来たことで自転車が注目され、いろいろやってもらえるのは素直にうれしい。だけど、ずっと昔から自転車を道具として、そしてスポーツとして親しんできた私的には、環境を整えてもらわなければ楽しめないほどやわではない。
要望があるとすれば、法律で規制をしている部分は緩和してほしいと思う。
これは以前から言っている事ではあるが、現代では公共交通手段としての鉄道がその役割を縮めている。代わりにバスがその役割を引き継いでいるわけですが、基本的な運輸規定は安全面を除いて戦前からのものを時代が変わっても利用し続けている。手荷物なんかでは、これって行商の人向けじゃないの?というものや、自転車に関しても今のような折り畳み式や分解式の自転車を想定していない、そのままの走る状態の自転車を想定して単に持ち込み禁止ってされていたり。。。
外国人が沢山日本を訪れている、その際のスーツケースなんかもバスに乗せる際には規定でダメなところを現状は黙認している。それらを含めて自転車の輪行も規定の見直しで鉄道と同様とまでいかなくても、手荷物で持っていけるようにしてほしい。
沢山あるバス事業者に任せているだけでは、このような規定と実態が合わない問題は解決せず。いつまでたってもアンダーグラウンドの事業者裁量で問題起これば皆利用者の泣き寝入りになっちゃう。









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