2012年6月10日日曜日

PENTAX SFX

前回に続いてカメラのカタログシリーズ。
これは私が初めて手に入れたAF一眼レフカメラです。しかも中古で。
どうしてキャノンやニコンのカメラでなかったかというと、単純に金銭的な余裕が無く、当時AFへカメラのシステムを完全に切り替えたキャノンやシステムはある程度そろっていても人気があり単価が高かったニコンは選びたくても選べませんでした。そのカメラ2強を除くと選択肢はミノルタ、ペンタックス、京セラ、オリンパスになった。
レンズメーカーのカメラへの対応を考慮した場合に、最終的にミノルタ、ペンタックスが購入候補に絞られた。 京セラやオリンパスは、当時レンズメーカーのAFレンズ発売が遅れ気味であった。それは、需要や売れ行きを考えた場合に、カメラ自体があまり売れていなくて対応したAFレンズを販売しても商売になりにくいと判断しているのだろう。キャノンはレンズ内に絞り制御のステッピングモーターとAF駆動用のモーターを内蔵させなくてはいけない関係上、他のカメラマウントに比べて発売が遅れていた。ペンタックスは、そのような手間は必要としていないけど、カメラボディーの販売量が他社より少ない為かキャノン位レンズメーカーのマウント対応が遅れていた。しかし、私の判断ではぎりぎりPENTAXまでと判断したのであった。
その後20年、ミノルタの失速は想像していませんでしたが、カメラがフィルムからデジタルに移ってもキャノンEF、ニコンF、ソニーA(ミノルタA)、ペンタックスKのマウント規格が残っているところを考えると、良い判断であったのかなあと思う。

私の通っていた高校はアルバイト禁止だったけど、アルバイトで稼いだお金を握りしめ、東京のカメラ屋さんに買いに出かけた。いくら東京であってもその時の所持金ではとても新品は買えない。
当時有名な中古カメラ取扱店、松坂屋カメラや三宝カメラを覗いて廻った。
そこで運良く4万円台で35-70mmレンズ付の新品同様PENTAX SFXが在ったのが決め手になった。α7000より僅かに安かったし程度が良かった。

出会いというものは本当に不思議だ。
この出会いが、カメラに強く興味を持つきっかけになったし、その後の人生にも影響を与えていると思う。この時、もしNIKONやCANONであったならばその後どうなっていたのだろうかと考える時が時々ある。

さて、このカメラの名前SFXの由来は、SuperFocusに由来すると言う事らしい。
PENTAXとしては初のTTL位相差検出方式を採用している。PENTAXではSAFOXと呼んでいるAFモジュールだ。SAFOXはSensor Ability Fortifying Optical Compensation Systemの略称との事であるが、日本語に直訳すると光学的補償で能力を強化しているセンサーシステムのような感じになるが、なんの事かさっぱり解らない。一応カタログの説明文から推察すると、コンデンサーレンズを2枚使用し、光学収差を良好に補正する事により、合焦位置から大きくずれた部分もセンサーでズレ量を判定できるのが他社より優れている。このことにより、レンズのピントリングを高速で動かしてもピントを拾えるようになったから、うちのAFは早いですよ!と言う事のようだ。
確かに当時SFXのAFは早かったと思う。キャノンのEOS650やα7000などと比較しても明らかに判る位に。

それに便利だったのはストロボがカメラに内蔵されているという事。
コンパクトカメラでは常識であったが、その当時まだまだ一眼レフカメラでは別売のアクセサリーであった。レンズによっては撮影された画像に影が映る場合があり、使い方には注意は必要でしたけど、先ず撮れる事は重要です。

そういえば、視度調整機構の内蔵も地味な点ですが評価高いです。
その時代では、視度調整機構を内蔵したカメラはまだまだ少なかった。

このカメラでは、本当に一生懸命写真を写した。
今のデジタルカメラと違って、フィルムを買って現像しなければ撮影した画像を見る事が出来ないから、撮影を重ねれば重ねるほどお金がかかった。だからこそ、一生懸命考えて一こま一こまを大事に撮影したし、その場で画像が見られない分写りを想像して撮影していた。
今、私の手元に在るのは当時のSFXではなく、後年買ったSFXnです。
若干のマイナーチェンジを受けた後続モデルです。
とりあえず使用できる状態であるが、今では使う事はない。
たまに手に取りいじるだけです。
 今から四半世紀前のカメラ。
自分も社会人として同じだけ時が経った。
カメラという道具は形を変え、飛躍的に便利になった。
便利になったけど、この時と同じように創意工夫をしてカメラの撮影を楽しもうと思います。
それは農作業も一緒ですね(*^_^*)




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